神戸情報大学院大学(KIC)は2024年12月21日(土)、Virtual Motorsport LabInc.(VML)のCEO山下洋樹氏を講師に迎え、第二回目となる特別講義を開催しました。この講義は昨年度に引き続き、自動運転技術とその応用について学びます。
VMLは、仮想空間で自動運転レーシングカーの開発と検証を実践的に体験できるシミュレータを提供する企業です。このシミュレータを使って、法人向けのAI・モビリティ人材育成の研修事業や、学会、教育機関と連携した自動運転レースイベントを開催など、幅広い層に価値を提供しています。同社は次世代のテクノロジー人材育成に貢献しており、その活動は多方面から注目を集めています。
特別講義の前半では、自動運転技術の定義に始まり、各種センサの役割などの基本概念や各メーカの現在の自動運転レベルについてわかりやすく解説いただきました。続く実践セッションでは、フィードバック制御の体験として、目標経路の設計やアクセル・ステアリング制御の調整が行われました。学生たちはタイムを競い合いながら学びを深め、今年度は好タイムを出す学生も多く、非常に白熱した展開となりました。
後半では、強化学習アルゴリズムの基本的な仕組みを学びました。自車と周囲環境との関係性や報酬設計の考え方について具体的な解説があり、その後シミュレータを使った実践が行われました。学生たちは、学習過程を映像で確認できるVMLのプラットフォームを通じ、レーシングカーが次第に自動走行を習得していく様子に感銘を受けていました。
講義の締めくくりとして、急速に発展するLLM(大規模言語モデル)の自動運転技術への応用についての解説が行われました。具体的な事例を交えながらの説明により、学生たちは最新技術の動向を理解し、実践的な知識を吸収する貴重な経験を得ました。
KICはこれからも産学連携や、多様な分野を通じて学生たちの探究心を育み、次世代を担う人材の育成に努めてまいります。