2021年8月16日(月)、ICTイノベータコースの「特定課題研究」修了発表会を、コロナ禍の感染対策を実施したうえで学内にて実施致しました。
2019年10月に入学し、今秋で2年間の修士課程を満了する予定のアフリカ、中東、アジア(日本含む)からの15名が、これまで学んできたイノベーティブな研究成果を集大成として余すことなく、研究科教員に対してピッチしました。
「自国の食糧自給事情改善に資するIoT・AIソリューション」
「日本の消費者によるアフリカ製オーダーメードドレス購入と紛争国シングルマザーの雇用安定を両立させるビジネスモデルとスマートフォンアプリ」
「3次元仮想空間上での補強学習機能を活用したドローン訓練」
「ジェンダー視点で女性の犯罪被害低減を促進するアプリケーション」
「AIと人間の共同作業ハイブリッド・チャットボットによる感情分析」
「効果的な宅配経路の確立」
「画像認識技術を活用した自宅でのAIフィットネスコーチシステムについて」
「漁業のためのIoTとAIシステム」
など、各学生がそれぞれの問題意識を探究して解決のための仮説を設定したイノベーティブなテーマばかりでした。
コロナ禍の中でも、本学で2年間奮闘努力を続けた「社会課題をICTで解決するイノベーター」たちが、そのピッチによって真の「イノベーター」になることが証明された日となりました。
AI、IoT、ビッグデータ解析等々の最先端技術は、年を追うごとに安価でオープンになってきています。一方、昨年初頭以来のコロナ禍によって、時空を超える情報通信技術(ICT)の利活用がこれまで以上に求められており、地域や国を問わずDX(デジタル・トランスフォーメーション)が加速しています。
創意工夫次第で、国や地域を問わず社会課題の解決につながり得るソリューションが開発できる昨今のデジタル時代において、真に必要とされるのは「これはおかしい」と気づくことであり、気づきを掘り下げること(=「探究すること」)であり、解決のために自身で仮説を描き、仮説を試行していく実行力です。それらを総合して、本学では「人間力」とも表現しています。
15名のピッチは、コロナ禍にあっても昨年までと同様に、2年間で「人間力」が促進されることを実証してくれた、そんな機会でした。
総括した炭谷俊樹学長は ー
「皆さんのプレゼンやプロトタイプ作成やそれを用いた検証を通じ、自分のアイデアを祖国で実現することに対する強い情熱とコミットメントを感じ、感銘しました。今後実現にあたっては色々大変なこともあると思いますが、皆さんのこの強さを持ってすれば実現できるものと確信しています。」
ー と講評し、15人のこれまでの奮闘努力成果を讃え労いました。