2月26日、炭谷俊樹学長のPractice of Creativity Development(ICTイノベータコース M1対象)の中で、田村大先生※による「サービス・デザイン・ワークショップ」が実施されました。Practice of Creativity Developmentは、課題発見・解決や価値創造に必要な柔軟な思考力や創意工夫する力をトレーニングする授業です。今回はその一幕として田村先生をゲスト講師に招いてのワークショップを取材しました。十数名の受講学生が3つのチームに分かれ、各チーム内でのディスカッションを通じて、日常の課題意識の中から、世の中に対し提供価値のあると思うサービスについて仮説を立てました。そして、その仮説をカスタマージャーニーマップの手法を使って分析。「顧客がサービス提供者(あるいはサービスそのもの)との様々な接点の中で、どんな体験をし、どんな感情が伴うのか」を視覚的に分かる形でまとめ、発表しました。3チームがそれぞれ、「旅行者と地域住民との交流も促すWi-Fiツールの貸し出しサービス」、「空き家を有効利用した宿泊施設サービス」、「バッテリーのリサイクルサービス」を提案し、活発な意見交換が生まれました。今回のワークショップでは、顧客体験を強く意識してサービスを考案したことで、受講学生にとってICTに固執してユーザーの視点を忘れてしまうことの危険性に気付く良い機会となりました。また、序盤は慣れない思考法に戸惑いを見せながらも、ワークショップが進行するにしたがって考え方をマスターし、プレゼンテーションでは3チームとも興味深いアイデアを堂々と提言する姿が印象的でした。
※田村大先生について
博報堂イノベーションラボ研究員の後、独立。
東京大学i.school共同創設者、株式会社リ・パブリック共同代表。
神戸情報大学院大学非常勤講師。