8月20日、21日の2日間にわたって、ICTイノベータコースの「特定課題研究」修了発表会を実施致しました。アフリカ、中東、アジアなどの途上国を中心に21ヵ国の学生が2年間の学びの集大成として最終プレゼンテーションを行いました。学生は本学で学んだ探究実践の考え方とICT技術を応用し、主として母国の社会課題解決の実践に取り組みました。対象分野は、教育、農業、交通、防災、食文化など多岐にわたり、SDG’sの課題にもリンクするものでした。
具体的な研究の例としては:
・農作物の画像をIoTセンサーで取り込み、クラウドベースのAI(機械学習)を用いて
病気に侵されているかどうかを判断するスマホアプリの開発
・子どもにプログラミングを教えるためのロボットの開発
(ハードからプログラミング言語まですべて自作!)
・歴史学習にゲームの要素を取り入れ、AR,VR技術も活用して楽しく学べるアプリ開発
・専門学校の学生が自分の学んだことを就職希望先にわかりやすく伝える
eポートフォリオシステム開発
・地方自治体の政策決定に一般市民が意見を言えるシステムの開発
などがありました。
IoT、AI、ビッグデータなどの最先端技術が無償または安価でオープンソースとして活用できるため、予算などの制約がより多い途上国であっても、知恵さえあれば社会課題の解決につながる実用的なシステムやサービスの開発ができる時代となりました。むしろ日本のような先進国のほうが様々な規制やしがらみでもたもたしている間に、途上国のほうが先端技術で社会イノベーションが進む「リープフロッグ」がこれからどんどん起こるであろう、と実感させられた2日間でした。
学生の発表は担当した全教員が同席して、質疑、コメント、評価を行いました。総括した炭谷俊樹学長は「みなさんがとても優秀でコミットメントも高いことはよく知っていたが、期待をさらに上回る成果が見られた。すばらしい!」と講評し、学生の努力を讃えました。