昨年10月にスタートして1年が経過した西山酒造場様とKIC藤原研究室の共同AgriTechプロジェクト「ICTを活用した酒米生育支援」に関して、本日16時から藤原研究室にて成果発表会が持たれました。会には研究フィールドをご提供頂いている西山酒造場様より、西山周三社長と農業担当の櫻庭様のお二人、そして今回のプロジェクトをサポートして頂いております地元神戸のIT企業、キーポイント株式会社様より盛谷様(本学のOGでもあります)にもご参加頂きました。このプロジェクトは老舗酒蔵の西山酒造場様をクライアントとし、日本酒の原料となる酒米の生産性向上を目的に、圃場における3つの課題(①水田表面の均平性向上による育成ムラの軽減、②稲の病虫害の早期発見および発見制度向上による減収の防止と農薬削減、③水田の水位管理の自動化による栽培管理の省力化)をICTによって解決しようという試みです。また、学生が構築したプロトタイプをキーポイント様が引継ぎ、ビジネスシーンで実用化されることをゴールに設定しています。(詳しくはhttps://www.kic.ac.jp/news/3568/)発表ではプロジェクトメンバーの髙畑さん、山下さん、内海さん(3つの課題を3名で分担)から、それぞれの実証実験結果、成果、今後の課題が報告された後、キーポイント盛谷様から実用化に向けた改善の方向性が提案されました。自然を相手にしたシビアな状況の中、如何に低コストでかつ持続性のあるシステムを構築していくかという難題に対する1年間での仕事としては、高く評価される内容であり、藤原明生教授はもとより、西山周三社長、炭谷俊樹学長からも好評を得ることができました。総括において西山社長からは、「プロジェクトにおいて構想は楽観的に、計画はシビアに、そして実行段階ではまた楽しんでやることが大切」という素敵なアドバイスを頂きました。そして何より、今回の成果をしっかりと実用化にまでもっていくとのご意向を語って頂けたことが、学生さんにとっては最高の報酬となりました。西山酒造様、キーポイント様、誠に有難うございました。