神戸情報大学院大学(KIC)は、2025年1月11日(土)にICTプロフェッショナルコ-ス1年生による成果発表会を開催しました。これは入学後1年間の成果を報告し、2年次の研究活動に向けた発表を行うもので、今年もユニークな研究内容が発表されました。
中国からの留学生、賀晶慧さんは、「外免切替の技能試験向け練習ツール」というテーマで発表しました。外国免許切替試験の合格率は20〜30%と低迷しており、安全確認不足や運転操作のミスが主な原因になっています。賀氏の調査によると、多くの受験者が試験内容への理解不足や練習不足(環境が整備されていない)といった悩みを抱えていました。この問題に対し、賀氏は、リアルな試験環境を再現した多言語対応の運転シミュレーターを開発。低コストで効率的な練習を可能にすることで、受験者が合格を目指せる環境を提供できるように研究を進めています。
同じ1年生でフルオンライン履修生のOさんは、介護業界の付帯業務自動化というテーマで自身の研究を発表しました。介護現場では、記録作成や在庫管理、清掃など、主要業務以外の付帯業務が全体の4割を占め、これがコストや労働時間の増加につながっている等の現状を介護施設へ訪問等で調査しました。そこで、Oさんは、AIを活用して記録作業を音声入力で簡単にし、仕事の流れを最適化する仕組みを提案。これにより、スタッフが本来の介護業務に集中でき、より良いサービスを提供できる環境を目指しています。フルオンラインで授業やゼミを進めながら、今後は検証を繰り返しながら研究を進めています。
KICはこのような多様な学習環境で研究課題に取り組めるようサポートしていきます。2年生になった彼らの研究の発展が楽しみです。