神戸情報大学院大学(KIC)は2024年7月8日にICTイノベータコース 成果発表会を開催し、現在1年生次のICTイノベータコースの学生が成果発表をおこないました。成果発表会は1年次において、探究実践演習などで学んだ社会課題に対する解決および実現方法を、社会意義、独自性、経済的価値等の観点から検証しその成果を発表する場です。
タンザニア共和国のBAKARI SAID CHANGALEさん(2024年入学)は、母国をケーススタディとして、AIを用いた政府サービスの効率向上に関する包括的な実施研究をテーマに発表しました。タンザニア共和国では、政府のオンラインサービスにアクセスするために複数のシステムに別々にログインする必要があります。BAKARIさんはこの問題を指摘し、統合された一つのシステムを確立する必要があると考え、現状の分析や現地の意見収集などの研究を開始しました。
発表では、現地で働く人々を対象に行った調査結果を紹介し、包括的なシステムの導入について説明しました。
日本人でフルオンライン履修生として学んでいるICTイノベータコースの田中翔さんは、ルワンダのコーヒー農家が直面する課題を解決するための研究プロジェクトについて発表を行いました。コーヒーの収穫と選別の効率を改善し、品質を向上させることを目指し、農家が熟したコーヒーチェリーを持ち込む際にインセンティブを提供し、画像認識技術を用いてコーヒーチェリーの品質を迅速かつ客観的に評価するシステムを開発することを提案しています。このシステムにより、農家はチェリーを適切に選別する動機付けを得て、全体的なコーヒーの品質向上と生産効率の向上が期待されます。
今回発表した内容をベースに、2年次にはさらに研究内容を深めていきます。修了時には、どのような研究成果が出るか、今から楽しみです。