神戸情報大学院大学(KIC)の2022年度10月ICTイノベータコース入学生によるTankyu Practice(探究実践演習)がついに最終回を迎えました。1年次必須科目であるこの科目は、「探究実践」(課題を発見する、強みを磨く、現場で仮説検証を実践する)を土台としながらICTスキルを積み上げることで、世界中のどんなフィールドでも活躍でき、人々の幸福度向上に寄与するエンジニアやビジネスリーダーを育成することを目的に開講され、本学の教育方針の根幹となっています。今年度のICTイノベータコースの新入生も、オンサイトとオンラインのハイブリッドで、国内外から双方向で本講義に参加しています。
炭谷俊樹学長が直接の講師となる本講義では、様々な課題発見の手法を学び、学生が意識している出身国での課題を共有していきます。さらに、グループ毎に探究実践手法に基づき、課題解決と価値創造の仮説として探究チャートを作成し、人材、独自性、収支の側面から検証と実証を繰り返し、最終回ではグループ毎に一つの課題設定に対し、様々なアプローチで課題解決の提案を行う成果発表の場を迎えます。今年度は6グループ毎に、下記のような多様な分野のテーマで発表が行われました。
・交通渋滞を解消し、人々の生産性を向上させるを目的としたパーキングシステム
・外国人向け日本国内就職支援VRトレーニングシステム
・途上国の小学生向けICT教育支援システム
・農業における自律走行型収穫機(ASDHaM)の活用
・若い世代を対象とした環境啓発システム
・西アフリカにおける包括的な医療システム
発表に際し、全てのグループは実際にインタビューやアンケートなどを実施するなどし、様々な背景から提案手法を発表します。様々な国からの学生がいるからこそ、多様な価値観やバックグラウンドを融合させて新たな価値を創り上げていきます。1年次に、この「探究実践」手法の基礎をマスターし、1年次後半からの「特定課題研究A」ではより実践的な仮説検証に移行します。また、2年次からの「特定課題研究B」で、プロトタイプの制作から、実社会への実装を目標にプロジェクトで研究活動に取り組んでいきます。
また、この講義期間中、この国際的な環境に神戸市立太山寺中学校から2年生5人の生徒が飛び込みました。神戸市のトライやる・ウィークの一環で4年ぶりでの受け入れとなった今回は、国際的な現場での広報の仕事の一環としてカメラワーク体験なども行いました。
中学生が撮影した写真
KICは今後も地域との連携を行いながら、国内外の課題解決を推進していきます。