ICTプロフェッショナルコースM1成果発表会を開催

2026/01/31
ICTプロフェッショナルコースM1成果発表会を開催

ICTプロフェッショナルコースM1成果発表会を開催―ICTで「運動」と「自然への気づき」を支える研究―

神戸情報大学院大学(KIC)では、M1学生による成果発表会が開催され、これまで取り組んできた研究成果が発表されました。
AIやアプリケーションを活用した研究が並ぶ中、技術そのものの新しさだけでなく、日常の行動や意識にどのようにつながるかを重視した発表が多く見られました。

今回はその中から、身体の動きを支える研究と、自然への気づきを促す研究という、異なる切り口でICTの可能性を示した2名の研究を紹介します。


スマートフォン1台で運動を支える~オンデバイスAIによるリアルタイム運動指導

アロラ・リシットさんは、運動初心者が抱えやすい「正しいフォームでできているか分からない」「怪我への不安がある」
といった課題に着目し、スマートフォンだけで運動フォームを解析し、フィードバックを提示する仕組みを研究しています。

提案システム「Pocket Trainer」では、スマートフォンのカメラ映像をもとに、
端末内で処理を行うオンデバイスAIによって姿勢を推定し、関節の角度などを解析します。
発表では、処理遅延(レイテンシ)が約21ミリ秒であることが示され、
運動中にほぼリアルタイムで情報を提示できる可能性が報告されました。

専用機材やウェアラブルデバイスを必要とせず、
スマートフォン1台で完結する点は、運動を始める際の心理的・物理的なハードルを下げる工夫といえます。
本研究は、AI技術を用いながらも、実際の利用環境を強く意識した実装と検証が特徴です。

発表するアロラ リシットさん


自然への気づきを“気軽な体験”に~自然観察アプリ『ひといき自然帖(しぜんちょう)』

上田実穂さんは、都市部を中心に自然や生きものへの関心が高まりにくい現状に着目し、
自然観察を「特別な活動」ではなく、日常の延長として体験できる仕組みをテーマに研究を進めています。

発表では、生物多様性の重要性が知られている一方で、
実際の保全活動や学習への参加につながりにくい理由として、
「きっかけの少なさ」「継続の難しさ」などを整理しました。
そのうえで、気づいたことを記録し、振り返る体験を通して関心を育てるアプリ
『ひといき自然帖(しぜんちょう)』の構想が紹介されました。

具体的には、30日間の小さな行動を促す「ちょこっと自然発見30days」や、
観察を重ねることで変化する要素(マイツリー)など、
無理なく続けられる仕掛けを組み込んだ体験設計が提案されています。
ICTを通じて、自然との距離を少し縮めることを目指した研究です。

発表後の質疑応答を行う上田 実穂さん


ICTを日常の行動につなげる

今回のM1成果発表会では、AIやアプリを単なる技術として扱うのではなく、
不安を減らす、気づきを増やす、行動につなげるといった視点で設計された研究が多く見られました。

運動を支えるICT、自然への気づきを促すICT―
2名の研究は、技術を日常の体験へと落とし込む、異なるアプローチを示しています。
成果発表会は一区切りであると同時に、今後の研究深化や社会への展開に向けた出発点でもあります。
これらの研究がどのように発展していくのか、期待が高まります。

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