奥田亮輔教授
教員情報

奥田亮輔教授

- 担当コース
- ICTイノベータコース
- プロフィール
1985年京都大学工学部電子工学科卒、1990年京都大学大学院電子工学専攻博士課程了。京都大学工学博士。同年三菱電機株式会社入社。ルネサスエレクトロニクス株式会社
学生へのメッセージ
25年間の企業勤めの経験で工学というものは難しいと感じています。それは工学の発展のスピードがあまりに早いため、ある時に花形であった技術も時間が経つと陳腐化したりするからです。よって、エンジニアは、自分の専門分野のみならず関連する周辺の技術にも常に目を光らせ貪欲に習得していく姿勢が大切です。皆さんも、あらゆる事柄に興味を持ち、学生である時間を有意義に過ごしてください。科目・専門分野
- ソフトウェア開発演習
- ソフトウェア開発特論
- Linux応用
- 特定課題演習A
- 特定課題演習B
主な研究テーマ
- 組込システム
- Webアプリケーション
- Deep Neural Networkを用いたアプリケーション
- IoTアプリケーション
実務実績
- LSIの自動配置配線アルゴリズムの研究
- USB2.0、IEEE1394LINKレイヤ、Bluetooth PHYレイヤの開発
- 米国ATSC方式デジタルTV用SOCおよび制御ソフトウェアの開発
- Deep Neural Networkを用いたアプリケーションの研究
- センサや無線通信機能を活かした組込システム
研究室情報
- ICTイノベータコース
研究テーマ
IoT&ユビキタスの世界に飛び込もう
研究室紹介
1980年代以降、インターネットの発明によって、安価で信頼性が劣るネットワークを使って世界中のコンピュータ間で信頼性の高い通信が可能になり、郵便・電話・小売などのサービスがインターネットに置き換わり、SNSなどの新サービスが生まれました。しかし、サービスを享受するにはコンピュータ端末が必要という制約が依然として残っています。IoT(Internet of Things)やユビキタスという言葉で表される技術は、コンピュータ端末以外のモノをインターネットに繋げる技術であり、これによって更に新しいサービスの実現が期待されます。当研究室では、IoTを支える要素技術を研究するとともに、実際に新しいサービスを実現して要素技術の有効性を実証することを目指します。
研究分野・テーマ
IoTやユビキタスを支える要素技術は、通信・セキュリティ・計算資源など様々ですが、当研究室ではセンシング・認識という要素技術、およびWebアプリに焦点を当てます。
センシング(Sensing):IoTを実現するための目に見える課題は機器の小型化・通信手段・電源確保などですが、それらはセンサーの精度や処理頻度とトレードオフの関係にあります。ところが、ある用途にどのセンサーを用いるとどれほどの精度が出るのか、また、それが十分か不十分かは、実際にやってみないと解らないケースがほとんどです。
認識(Recognition):センサーによって収集した生データの全てをサーバ側に送信することは通信路容量から言って現実的ではありません。通信の前に、生データから有意な情報を取り出すというRecognitionの処理(例えば画像から人物を認識するなど)が必須になります。
Webアプリ(Web Application):センサーと認識の技術はあくまでも要素技術であり、それだけでは総合的に役に立つ有効なシステムを作れるのかが解りません。
研究・指導方法
センシングテーマでは、具体的な測定対象とアプリケーションを想定し、センサとマイコンと使った小型ボードを実際に製作して測定します。想定するアプリが必要とする測定精度や頻度に対して、現状の技術が実現できることのギャップを明らかにすることが本テーマの目的です。
認識テーマでは、画像や位置情報などの測定生データから有意の情報を抽出するアルゴリズム・機械学習の研究、および、Linuxマシンを使ったプログラムの実装を行い、アルゴリズムの有効性の確認を行います。
Webアプリテーマでは、センシングと認識のテーマと連動させて具体的なアプリケーションを想定し、実際にWebアプリを開発して総合的なシステムの有効性を確認していきます。
さらに、当研究室では配属直後に日本語の作文技術をゼミ形式で訓練していきます。企業では仕様書・報告書などの文書を正確に作成する能力が重要視されますが、私の企業での経験によれば、多くの人が学生時代に作文技術の十分な訓練を受けずに就職しているように感じています。曖昧性の少ない論理的な文章を書く能力はエンジニアリング以上に企業で役に立つものと思います。
